よく噛むことは脳を活性化させること

もうひとつのおすすめはガムです。

保坂隆、西崎知之『おだやかに80歳に向かうボケない食生活』(明日香出版社)
保坂隆、西崎知之『おだやかに80歳に向かうボケない食生活』(明日香出版社)

ガムを噛むと、あごの筋肉が収縮し、それに伴って体全体の血流が活発になります。当然、脳へもさかんに新鮮な血液が送られ、活性化するのです。

この噛むという行為こそが人類の脳を急速に進化させた要因だという説があるほどです。

もともと人間の体は、リズムのある運動で成り立っています。脈拍も呼吸もそうです。歩いたり、走ったりするのもリズムを伴った運動です。噛むという行為も、一定のリズムを伴った運動です。

このような本能的な運動は、脳の本能的な深いところに作用すると考えられます。実際、リズム運動をおこなうと、セロトニンという脳を活性化する脳内物質が多く分泌されることがわかっています。

また、よく噛むことで、パロチンという脳の老化を防ぐ物質も分泌されます。つまり、よく噛むと脳は活性化され、おまけに老化もスローペースという一挙両得の効果が得られるのです。

ガムだけでなく、食事もよく噛むようにすれば、脳はボケることなく、生き生きと若さを保ってくれるでしょう。

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