消費が鈍る兵庫県産は原料用として需要を喚起

富山県産の豊漁により、兵庫県産のホタルイカに影響が出ている。消費が鈍っていることで、各業者は冷凍して沖漬けの原料用として保存したり、ボイルのほか、生のまま冷凍した透明感あるホタルイカを出荷したりして、需要を喚起している。ホタルイカの生食については、寄生虫・アニサキキスの心配があるが、冷凍すればOKだ。

兵庫県では、瀬戸内名産・イカナゴのくぎ煮作りが終わった後、残ったタレ(醤油やみりんなど)で、ホタルイカの佃煮を作ることも多いという。今年は「イカナゴがあまり獲れないため、たくさん獲れているホタルイカだけを煮て佃煮にする人も多いのではないか」と兵庫県漁連。

富山県、兵庫県産ともに、豊漁となっているホタルイカ。酢味噌やワサビ醤油、ショウガ醤油などはもちろん、なめろうや茶わん蒸しなどもおいしいという。筆者としては、エビなどほかの海鮮と、にんにくスライスを入れたオリーブオイルで炒め、ゆでたパスタにバジルソースを絡めたジェノベーゼ風がおすすめ。調理前にはホタルイカの目玉は取り除くのを忘れずに、この機会に、お好みの味で春の味覚を堪能してみてほしい。

ホタルイカを使ったジェノベーゼ風のパスタ
写真=筆者提供
ホタルイカのジェノベーゼ風パスタ
【関連記事】
クジラ漁をあきらめたくない…元コンサルの社長が「国の補助金ゼロ」でも73年ぶりに捕鯨母船を新造したワケ
なぜ日本のサバは「小さくてイマイチ」になったのか…こだわる店ほど国産よりノルウェー産に変わった理由
京都の山奥でソフトクリームが年50万本爆売れ 道の駅年商6億で過疎村を輝かせた"元チャラい公務員"の地元愛
なぜ「北海道土産の定番」は東京進出しないのか…六花亭が「北海道だけの店舗」にこだわるワケ
なぜ和歌山県で「1億円プレーヤー」の農家が増えているのか…東大教授が絶賛する「野田モデル」の画期的内容